2025年4月21日
こんにちは、TOKYO腰痛肩こりケアセンターの仮屋です。
今回は、多くの方が悩まされている「腰痛」について、仙腸関節、胸椎、股関節、そして腰椎の可動性亢進(過剰に動くことを表します)というキーワードを中心に、その複雑な関係性と根本改善のヒントをお伝えします。
腰が痛いと、まず「腰を揉んでもらおう」「コルセットで固定しよう」といった対処を考える方が多いと思います。しかし、臨床の現場で腰痛の原因を丁寧に評価していくと、実は「腰以外」に問題の本質があるケースが非常に多いのです。
中でも、仙腸関節(骨盤の関節)、腰仙関節(腰の一番下の関節)、胸椎(腰の上の背骨)、股関節の機能不全が腰痛の引き金になっているケースは非常に多く見られます。そして、それに伴って**腰椎が過剰に動きすぎている(可動性亢進)**状態に陥ることで、慢性腰痛やぎっくり腰といった症状を引き起こしているのです。
仙腸関節は、腸骨と仙骨をつなぐ非常にわずかにしか動かない関節ですが、そのわずかな「弾力」や「遊び」こそが、全身のバランス維持において極めて重要な役割を担っています。腰仙関節は腰椎と仙骨をつなぐ関節で仙腸関節同様にそれほど動きませんが仙腸関節と腰仙関節は腰痛改善の要ともいえる二大巨頭の関節です。
ところが、座りっぱなしの生活や出産後の骨盤の不安定さ、またはスポーツでの反復動作などにより、仙腸関節の弾力が失われてしまうと、仙骨に対して腸骨ががうまく動かなくなります。そうなると、仙腸関節の役割を補うために、腰椎が必要以上に動いてバランスを取ろうとするのです。
この「代償的な腰椎の可動性亢進」が続くことで、椎間関節や椎間板に過剰なストレスがかかり、腰痛を引き起こします。いわば、腰が“過労”になっている状態です。
胸椎は、肋骨と連動して呼吸や姿勢保持に重要な役割を果たしています。ところが、スマホやパソコンの使用や座っている時間や立っている時間が長いと胸椎の前屈や後屈、捻りや横の動きが減少します。
胸椎が硬くなると、本来胸椎で吸収すべき動きが腰椎にしわ寄せされ、やはり腰椎の可動性が亢進(動きすぎ)します。とくに前屈や回旋の動きで、胸椎が動かない代わりに腰が過剰に動いてしまうのです。
このように、胸椎の硬さは、間接的に腰痛を悪化させる要因になります。
股関節は、体重を支える重要な関節です。特に歩行や立ち上がり、階段の上り下りなど、日常生活動作で大きな可動域を必要とします。
ところが、股関節の可動域が制限されると、その代償として腰椎が過剰に動くようになります。たとえば、股関節の屈曲が制限されていると、前かがみや立ち上がり動作時に腰椎の屈曲が増え、結果として腰椎への負荷が集中してしまいます。
同様に伸展が制限されると腰椎は過剰に後屈してしまいますし、外転や内転といった横の動きが制限されると腰椎は過剰に側屈してしまいます。
内旋や外旋といった股関節の捻りの動作の減少も腰椎の過剰運動の一因となります。特にゴルフやテニス、野球など回旋動作を行うことをしている人には多大な影響が現れます。
これまでに述べたように、仙腸関節・腰仙関節・胸椎・股関節の機能不全が重なることで、腰椎は本来以上に働かされます。これが「可動性亢進」です。
可動性亢進とは、単に柔らかいということではなく、「本来支えるべきでない動きを代償して行ってしまっている状態」を指します。この状態が続くことで、椎間板や椎間関節、筋肉や靱帯が炎症を起こしたり、慢性的な痛みを引き起こします。
つまり、腰痛の本質は、腰椎自体の構造異常ではなく、「動かされすぎ」の問題なのです。
TOKYO腰痛肩こりケアセンターでは、「関節ニュートラル整体」というアプローチを用いて、各関節が本来持つ「弾力」「役割」を回復させる施術を行っています。
具体的には、
といった一連の調整を行うことで、“腰ががんばらなくてもいい身体”をつくるのです。
腰痛は、その場しのぎの対処だけでは根本的な解決にはつながりません。腰が「代償動作をしている」ことに気づき、他の関節や筋肉、筋膜を評価し、調整することが最短ルートです。
もし、どこに行っても治らない腰痛にお悩みでしたら、一度当センターでご相談ください。
体の使い方を根本から見直し、腰痛を「繰り返さない身体」へと導いてまいります。