回旋動作における股関節の重要性

2025年5月17日


〜スポーツパフォーマンスと痛み予防の鍵〜

こんにちは、TOKYO腰痛肩こりケアセンターの仮屋です。
今日はゴルフやテニスなどの回旋動作における「股関節の重要性」について解説します。

特に「右股関節の内旋」の役割に注目しながら、スポーツパフォーマンス向上や、膝・腰の痛みを防ぐための考え方をご紹介します。


回旋動作とは?

回旋動作とは、体幹を軸にして上半身または下半身を左右にひねる動きのことを言います。代表的なものに以下のスポーツが挙げられます。

これらの動作では、ただ腕を振るだけではなく、足元からの力の連動、すなわち「下肢から体幹へのエネルギーの伝達」が極めて重要になります。

ちなみに付け加えておくと、これらは回旋動作のみで行われているわけではないので実際にはより複雑な動きとなります。


なぜ股関節が重要なのか?

股関節は体の中心に近い関節であり、骨盤と大腿骨をつなぐ「球関節」として、前後・左右・回旋と、自由度の高い動きを可能にします。

特に回旋動作では、骨盤の回転と股関節の「内旋・外旋」が連動して行われるため、股関節の可動性が不足していると、うまく回転できません。

右股関節の「内旋」がポイント

例えば右打ちのゴルファーを考えてみましょう。
スイングのトップからダウンスイングに移るとき、体は左に回旋します。この動作がうまくいくかどうかはテイクバック、つまり「タメ」の動作がうまくいくかどうかにかかっているといっても大げさではありません。

もし右股関節が内旋できなければ、骨盤はうまく回らず、以下のような代償動作が起こります。


股関節の可動域の目安

一般的に、健康な成人の股関節の可動域は以下のように言われています。

しかし現実には、本来の骨格により外旋が得意だったり内旋が得意だったりします。さらに座り仕事が多かったり、姿勢が悪かったり、運動不足だったりすると、股関節の内旋が30度以下にまで低下しているケースが珍しくありません。

ゴルフやテニスといった回旋系スポーツにおいては、45度近く内旋できる状態が理想的です。左右差が大きい場合も問題です。特に右打ちの場合、右股関節の内旋不足は非常に大きなリスクとなります。


股関節が固いと起こる問題

股関節の可動性が不足していると、回旋動作において以下のような問題が起こります。

1. 動作がスムーズに行えない

股関節が硬いと、骨盤の回転が制限されます。すると体全体の連動が乱れ、ぎこちない動作になります。特にスイングのフィニッシュが崩れたり、フォロースルーが取れなかったりする選手は要注意です。

2. 力が伝わらず、スピードが出ない

股関節が十分に機能していれば、地面を蹴る力をスムーズに体幹・上肢へと伝えることができます。逆に、可動性が制限されると、力が途中でロスしてしまい、ボールスピードや飛距離が出にくくなります。

3. 膝や腰への負担が増す

股関節が動かない分、代わりに膝や腰で回旋を行おうとしてしまうため、結果として膝関節や腰椎に大きなストレスがかかります。これはスポーツ選手だけでなく、一般の方の膝痛・腰痛の原因にもなります。


痛みの予防とパフォーマンス向上のために

股関節の可動性チェック

まずは自分の股関節の可動域をチェックしてみましょう。
仰向けに寝た状態で、膝を90度に曲げ、足を外に倒して内旋角度を確認します。45度以下なら、改善の余地ありです。

ストレッチと動的エクササイズの併用を

股関節の内旋を改善するためには、ただストレッチをするだけでは不十分です。

これらを組み合わせることで、動作中にスムーズかつ安定した股関節の使い方が可能になります。


まとめ

ゴルフやテニスといった回旋動作において、股関節の特に「内旋」の可動性は極めて重要です。これが不足すると、スムーズな動きができず、力も出ず、代わりに膝や腰に負担がかかり、痛みの原因となります。

もしあなたがスイングに違和感があったり、膝や腰に痛みを感じていたりするなら、股関節のチェックを一度行ってみてください。単なる筋肉の硬さではなく、「関節の弾力性」や「動きの協調性」に注目することが、根本改善の鍵となります。

当センターでは、こうした関節の可動性と安定性を重視した施術・指導を行っています。気になる方はぜひ一度ご相談ください。

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