慢性痛は“生活習慣痛”

2025年5月21日


腰痛や肩こり、膝痛などの慢性痛の多くは、外傷によるものを除いては、日々の姿勢や動作のクセから生じています。つまり「生活習慣痛」と言い換えることができます。デスクワークでの前傾姿勢、スマートフォンの見過ぎ、歩行の癖など、身体に染みついた小さなアンバランスの積み重ねはもちろんのこと、関節の弾力(可動性や安定性)の低下が原因でそれらをさらに加速させます。そののちにある日突然、痛みとして現れるのです。

多くの方が、痛みが出たときに「湿布を貼る」「痛み止めを飲む」「ストレッチをする」などの対症療法で済ませてしまいます。しかし、これでは根本的な解決にはなりません。なぜなら、原因は“痛いところ”ではなく、全身に存在する関節の機能不全、つまり「弾力の低下」にあるからです。

関節の弾力とは?

人間の身体には約200の関節があります。そして、それぞれの関節は基本的に8方向の微細な動き(あそび)を持っています。つまり、200×8=1,600通りの「関節の弾力」が存在しているのです。

この弾力こそが、私たちの身体の安定性(支持性)と柔軟性(可動性)を担っています。弾力がしっかり働いていれば、力を無理なく伝え、衝撃を吸収し、スムーズな動作が可能になります。逆に、どこか1か所でも弾力が失われると、代償動作が始まり、他の部位に過剰な負荷がかかります。

これが、姿勢不良や動作不良の正体です。そしてそれは、慢性的な腰痛や肩こり、首の痛みや膝の不調など、身体のあらゆるトラブルへとつながっていくのです。

弾力は“向上”しない──取り戻すものである

よくある誤解として、「もっと柔らかくなりたい」「筋肉をつけて支えを強化したい」というような言葉があります。もちろんそれも大切ですが、「弾力」というのは筋力や柔軟性を新たに“向上”させるものではありません。

弾力とは本来、誰もが持っていた機能です。それが姿勢や生活習慣によって失われていくだけであって、目的はそれを“取り戻す”ことなのです。

固まってしまった関節をゆるめる。緩んで不安定になってしまった関節を安定させる。この「ゆるめる」「締める」という両極の調整を、個別に、的確に行うことで、本来の弾力が自然と戻ってきます。

関節ニュートラル整体という選択肢

私たちが提案する「関節ニュートラル整体」は、全身の関節に対する“弾力の再評価と再調整”を行うシステムです。

  1. 全身の関節(約200個)を1つずつ丁寧に触診し、それぞれが本来の8方向の弾力を持っているかを評価します。
  2. 弾力を失っている関節に対して、適切な方法で「ゆるめる」「締める」調整を施します。
  3. その結果、適切な弾力(固すぎず、緩すぎず)を再獲得し、無理のない動作が可能になります。

このアプローチの特徴は、レントゲンやMRIで見えない“機能”に着目している点です。

たとえ椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、変形性関節症と診断されていても、痛みの本質が関節の弾力の崩れによるものであれば、関節ニュートラル整体によって症状の軽減、あるいは手術回避が可能なケースも多く存在します。

手術の前後にも関節ニュートラル整体は重要

医師から「手術が必要」と言われた場合でも、その前後に弾力の調整を行うことは極めて重要です。

手術前

・弾力が崩れた状態で手術をしても、身体全体の動作バランスが改善されなければ再発リスクが残る。 ・手術で直接触れない周囲の関節(例えば仙腸関節、股関節、胸椎など)の弾力を回復させておくと、手術による負荷が最小限に。

手術後

・安静期間や固定期間中に、関節の可動性はさらに失われやすい。 ・術後のリハビリにおいて、関節の弾力を取り戻すことが、機能回復を早め、再発防止にもなる。

特に脊椎手術のようなケースでは、術部位以外の関節が持つ弾力の役割が非常に重要になります。

自己評価できるのはわかりやすい柔軟性のチェックだと思います。

前屈して床に手が付かない。

トイレ座りができない。

などはわかりやすい柔軟性の低下を示すものです。

細かな弾力の消失は、本人が思っている部位とはまったく違う場所に潜んでいることがほとんどです。そのため、プロによる評価と調整が不可欠なのです。

まとめ:弾力を回復することが“根本改善”の鍵

慢性痛に悩むすべての方に伝えたいのは、「あなたの痛みは、もっと良くなる可能性がある」ということ。弾力を取り戻し、自由に動ける身体を一緒に目指していきましょう。

―― TOKYO腰痛肩こりケアセンター 仮屋

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