フォーナウ通信

首の痛みの種類と原因を見極めて、的確にケアする方法

2025.6.6


日常生活の中で首に痛みを感じることは珍しくありません。スマートフォンやパソコンの使用時間が長くなっている現代では、首のトラブルを抱える人は年々増加しています。特に最近は「寝違え」や「首が回らない」といった軽いものから、「手のしびれ」や「上を向けない」など神経症状を伴うものまで、その症状の種類や原因も多岐にわたります。

この記事では、首の痛みの種類別の特徴、原因、そして再発を防ぐためのケアや姿勢改善まで、体系的に解説していきます。


首の痛みの代表的な3つのタイプ

① 寝違え(筋膜の損傷)

もっとも身近な首の痛みのひとつが「寝違え」です。朝起きたら首が動かない、振り向けない、といった経験は誰しも一度はあるのではないでしょうか。

この痛みの主な原因は、筋膜の微細な損傷や緊張です。不自然な寝姿勢や冷え、長時間の同じ姿勢が引き金となります。急性の筋膜痛であるため、通常は数日から1週間程度で自然に回復します。

とはいえ、無理に動かしたり、首だけに対処しても根本的な改善にはなりません。


② 下を向くと痛い+手の痛みやしびれ(椎間板ヘルニア)

首を下に倒す動作で痛みが強くなり、さらに手や腕にしびれや痛みが放散するような症状がある場合は、「頸椎椎間板ヘルニア」の可能性があります。

これは椎間板というクッションの役割をする組織が飛び出し、神経を圧迫することで起きます。特にC5-C6(第5~6頸椎)間での発生が多く、手のしびれや力が入りにくいといった神経症状を引き起こします。

ヘルニア自体は約3か月程度で自然回復するケースが多いですが、その間に動作制限や関節の弾力回復の調整を行うことが早期回復に有効です。

動作や弾力を回復しないといつまでたっても痛みが残る場合もあります。


③ 上を向くと痛い+手のしびれ(脊柱管狭窄症)

首を反らすと痛みが出る場合、特に神経症状がある場合は「頸椎脊柱管狭窄症」の可能性があります。脊柱管とは、脊髄神経が通るトンネルで、そこが加齢や変形によって狭くなることで神経が圧迫されます。

このタイプも回復までに3か月以上かかることがあり、無理に首を動かしたり、誤ったストレッチをすると悪化することもあります。


痛みの根本にある「関節の弾力の低下」

首の痛みは単に「首だけの問題」と思われがちですが、実は首まわりの関節の弾力や可動性のバランスの崩れが大きく関与しています。

とくに、頸椎(首の骨)は7つの椎体からなり、それぞれに異なる動きと役割があります。

● 固くなりやすい上部頸椎(C1~C3)

この部位が固く弾力を失うと、頭の重さを支える力が失われ、首全体に過剰な負担がかかります。また、動作として考えた場合、上の関節の可動性が低下すると、下部頸椎の負担が増え(代償運動)首痛だけでなく肩こりや頭痛の原因にもなり得ます。

● ゆるみやすい下部頸椎(特にC5~C6)

逆に、首の下部にあるC5やC6は可動性が高く、ゆるみやすい傾向にあります。上部が固いままだとその分の動きを代償しようとして、下部が過剰に動いてしまい、痛みやヘルニアの原因となります。

このように、首の痛みは「固い場所」と「ゆるい場所」のアンバランスによって引き起こされることが非常に多いのです。


連動する胸郭・肩周囲の関節

首の痛みを改善するには、首だけでなくその周囲の関節にも注目する必要があります。とくに以下の部位がポイントです。

  • 胸椎:前屈や伸展はと首の動きと連動し、可動制限は首の負担を増やす
  • 肋骨:胸椎同様に首の関節と連動するための動きも重要。特に上部の肋骨
  • 胸鎖関節・肩鎖関節・肩甲骨:腕と体幹をつなぐ重要な部位。柔軟性が低いと首へのストレスが増加

関節ニュートラル整体では、これらの関節すべてに対して「弾力(=支持性と柔軟性)」を評価・調整していきます。


姿勢と動作の改善が再発予防のカギ

せっかく首の痛みが軽快しても、また同じような生活を続けていれば再発は避けられません

多くの方は、「首を使いすぎたから痛くなった」と考えがちですが、実際は全身の関節の連動性の崩れや姿勢不良、動作のくせが原因です。

実際にレントゲンやMRI検査によって椎間板ヘルニアや狭窄症と診断された方が回復した後に再度検査してみると、ヘルニアや狭窄は「そのまま変わっていない」というケースはよくあります。そのことからも、形状にとらわれるのではなく弾力を回復することこそが重要であることがわかります。

動作や姿勢の癖を見直し、首だけでなく全身を調整することが根本的な予防・改善につながります


TOKYO腰痛肩こりケアセンターでのアプローチ

当センターでは、関節ニュートラル整体という独自のアプローチにより、首だけでなく全身の関節の弾力とバランスを評価し、調整していきます。

● 主な対応内容:

  • 頸椎(C1〜C7)の動きと弾力評価
  • 胸椎、肩甲骨、肋骨など連動部位の調整
  • 姿勢・動作改善のアドバイス
  • 再発を防ぐ「腰痛肩こりケア体操」の指導

首の痛みで悩んでいる方は、ぜひ「どこが原因なのか?」「なぜ繰り返すのか?」という視点を持って、しっかりと根本からケアをしていきましょう。


【まとめ】

  • 寝違えは筋膜の損傷で1週間ほどで回復
  • 下を向いて痛いのは椎間板ヘルニア、上を向いて痛いのは脊柱管狭窄症 が多い
  • 首の痛みの多くは、C1〜C3の固さとC5〜C6のゆるさのアンバランス
  • 胸椎や肩周囲、姿勢や動作も大きな関与がある
  • 再発を防ぐには全身を見直すことが重要

腰痛を単純化して考える 〜前屈し過ぎ?反りすぎ?〜

2025.6.4


こんにちは、TOKYO腰痛肩こりケアセンターの仮屋です。
日々、腰痛に悩む多くの方が当センターを訪れますが、その症状や原因は人それぞれです。とはいえ、「原因が複雑すぎてわからない」「レントゲンでは異常なしと言われた」といったお悩みも多く耳にします。

実は、腰痛というのはもっとシンプルに考えることができるのです。今回は、腰痛を「前屈し過ぎ」か「反りすぎ」に分類しながら、根本的な改善のために重要なポイントをわかりやすくご紹介していきます。


まずは腰痛のタイプを見極めよう

腰痛のタイプは、大きく分けて次の2つに分類できます。

  1. 前屈(前にかがむ動作)で痛むタイプ
  2. 反る(伸展動作)で痛むタイプ


横に曲げると痛い、ひねると痛い、座っていて痛む、または動かなくても痛む、起床時に痛むなど様々なケースがありますがここでは単純化するために2つにします。 この分類は非常にシンプルですが、的確なアプローチを選ぶための第一歩になります。

【前屈で痛いタイプ】

いわゆる「前屈し過ぎ型」の腰痛です。例えば、靴下を履こうとしたときや、洗面台で顔を洗うときに腰が痛い方はこちらに該当します。

【反って痛いタイプ】

「反りすぎ型」の腰痛です。腰を後ろに反らすと痛かったり、うつ伏せや上を向いて寝ると違和感がある方はこのタイプです。


前屈し過ぎ型の腰痛とその原因

前屈の際に腰に痛みが出る方は、本来動くべき部位がうまく使えておらず、腰椎が代償的に過剰に動いてしまっていることが原因です。

よく見られる原因

  • 股関節の屈曲制限:股関節が硬いために腰でかばってしまう
  • ハムストリングスの硬さ:もも裏の可動域が制限されて腰椎の負担増
  • アキレス腱や足関節の硬さ:前屈時の姿勢全体に影響
  • 胸椎の可動性低下:背中全体の丸まりが作れず、腰が過剰に曲がる

解決の方向性

前屈時に痛みを感じる場合、痛い腰を直接触るのではなく、動いていない部位(股関節・もも裏・胸椎など)にアプローチすることが大切です。関節の弾力や可動性を回復させることが、結果として腰の負担を減らします。


反りすぎ型の腰痛とその原因

反る動作で痛みが出る方も多く、こちらも現代人にありがちなタイプです。腰が「反りすぎて」いるため、関節やその周囲の組織に過剰なストレスがかかり痛みが出ます。

主な原因

  • 股関節の伸展制限:足を後ろに引く動きが苦手な人は、腰を反ることで代償
  • 胸椎の伸展制限:背中が反らないため、腰だけが反り過ぎてしまう

解決の方向性

このタイプの方は、股関節や胸椎をしっかり反れるように整えることが必要です。


痛みはは複合?「どちらの要素もある」サイン

上に挙げたように前屈、後屈、どちらかで痛いのではなく両方で痛みのあるケースもあります。前屈要素、後屈要素、両方の可動性や弾力を回復する必要があり腰を痛める原因が複数あるため、包括的な全身アプローチが必要になります。


腰仙関節・仙腸関節の弾力低下が共通の問題

前屈型・反り型どちらにも共通して関与するのが、腰仙関節仙腸関節です。
これらの関節は体幹の中心にあり、上半身と下半身の動きをつなぐ「ハブ」のような存在です。

しかし、姿勢不良や動作不良が長期間続くと、これらの関節の弾力(柔軟性と支持性)が失われていきます。弾力を失った関節は、うまく力を分散できなくなり、結果として腰椎あるいは腰仙や仙腸そのものが動きすぎて腰痛となります。

弾力を取り戻すには?

当センターで行っている関節ニュートラル整体では、この腰仙関節や仙腸関節の微細な動きを検査し、それぞれに合った刺激や調整を行います。全身の関節は約200個あり、それぞれ8通りの動きがあるため、単純なストレッチや筋トレではアプローチしきれないことも多いのです。


腰痛は「症状」ではなく「結果」である

最後にお伝えしたいのは、腰痛は結果であり、原因は他にあるということです。腰だけを見ても、根本的な改善にはつながりません。

  • 動いていない関節はどこか?
  • 弾力を失っている部位はないか?
  • 腰が代償して動いているのではないか?

これらを一つひとつ丁寧に確認していくことで、痛みのない身体を取り戻すことができます。


まとめ:腰痛をシンプルに捉え、効果的に改善しよう

  • 腰痛は大きく「前屈し過ぎ」「反りすぎ」に分けられる
  • 前屈タイプは股関節・ハムストリングス・胸椎の硬さが関与
  • 反りタイプは股関節伸展・胸椎の機能低下が関与
  • 腰仙関節・仙腸関節の弾力低下はすべての腰痛に影響
  • 痛い場所ではなく「動いていない場所」に目を向ける

腰痛を難しく考えすぎず、まずは自分の動きの癖を見直してみてください。
TOKYO腰痛肩こりケアセンターでは、全身の関節に着目し、あなたに合った根本的なアプローチをご提案しています。

手首の重要性を見直す 〜腱鞘炎・TFCC損傷・手根管症候群と全身への影響〜

2025.6.2


TOKYO腰痛肩こりケアセンター 仮屋


はじめに:手首は“働き者”の関節

私たちが日常的に行っている動作──パソコンのタイピング、スマホ操作、ドアノブを回す、荷物を持つ──これらすべてに手首の動きが関わっています。
手首はわずかに見える小さな関節ですが、非常に繊細で複雑な構造を持ち、私たちの動作を“支える”働き者でもあります。

しかしこの手首、実はとてもトラブルを起こしやすい関節です。


よく見られる手首の障害

◆ 腱鞘炎(ド・ケルバン病など)

手の使いすぎによって、腱とそれを包む腱鞘に炎症が起こるものです。
特に親指側で痛みを感じるケースが多く、家事や育児、デスクワークなどでの繰り返し動作が原因になります。

◆ TFCC損傷(三角線維軟骨複合体損傷)

手首の小指側の軟骨組織が傷つくもので、回内・回外(手のひらを返すような動作)や、荷重をかけたときに痛みを感じます。
テニス、ゴルフ、野球などのスポーツ選手にも多くみられる疾患です。

◆ 手根管症候群

手首の内側にある手根管で正中神経が圧迫され、親指〜薬指までのしびれや痛み、握力低下が起こるものです。
長時間のパソコン作業や、手を使う作業が多い方に多く見られます。


手首の“可動性と弾力”が失われるとどうなるか?

関節の動きは、「可動性(どれだけ動くか)」と「弾力(しなやかさや支持性)」のバランスで保たれています。

手首の可動性や弾力が低下すると、次のような連鎖が起こります:

  • 肘関節が代償動作としてねじれる
  • 肩関節に無理な負担がかかる
  • 頸椎(首)の負担も増え、肩こりや頭痛の原因に
  • 体幹にまで影響があり、腰痛にも波及

つまり、手首の不調が全身に影響するのです。


関節ニュートラル整体で行うアプローチ

私たちTOKYO腰痛肩こりケアセンターでは、関節ニュートラル整体の考え方に基づき、全身の関節を検査・調整していきます。

🔸 1つひとつの関節を検査する理由

関節はおよそ200個、そのすべてに可動性と弾力があり、それぞれが協調して動作を生み出しています。

手首に問題が出ている場合でも、原因は以下のように他部位に潜んでいることが少なくありません。

  • 頸椎からの神経の圧迫
  • 肘の不調で手首にまで影響
  • 体幹側の使い方が悪く手首に負担がかかっている

🔸 弾力と協調性の回復

関節ニュートラル整体では、弾力=「柔軟性と支持性」の両方を意味します。
これを回復することで、無理のない滑らかな動作が可能となり、痛みが出にくい状態を作ります。


トラブルを予防するには「準備」が大切

特にスポーツや筋トレなど、手首を酷使する運動時に痛めやすい人は、実は“準備不足”であるケースが多いです。
準備とは、いわゆるウォーミングアップ不足のこと。ほかの部分は準備していても手首はおろそかになっている人もよく見かけます。

そこで役立つのが、当センターが推奨する「腰痛肩こりケア体操」です。

この体操は手首の動きだけでなく、肩・肩甲骨・背骨・骨盤・股関節といった全身の関節に“弾力”を取り戻す簡単な体操で、
事前に行っておくだけで、手首の負担を軽減しやすくなります。


デスクワーカーや主婦の方にもおすすめ

痛みは運動選手に限ったことではありません。
パソコン作業、スマホ操作、家事、育児、介護──現代社会において手首を使わずに生活することは不可能です。

日々の小さな積み重ねで、知らないうちに手首に負担をかけ続けているのです。
だからこそ、日常的なケアと、正しい動きができる関節の状態を保つことが、将来的なトラブルの予防につながります。


まとめ:手首から全身を整える視点を

「手首が痛いから手首だけを治療する」──この考え方はもう古いのかもしれません。

関節ニュートラル整体では、痛みのある部分だけでなく全身を一つの連動システムとして捉え
それぞれの関節が“正しく動く”よう調整します。

その結果、手首だけでなく肩こり・腰痛・頭痛などの改善にもつながるのです。

手首の痛みは、あなたの全身からのサインかもしれません。
ぜひ一度、全身の状態を見直してみませんか?


TOKYO腰痛肩こりケアセンターでは、あなたの身体に合った調整とケア方法をご提案いたします。
まずはお気軽にご相談ください。

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