2025年7月2日
~肉離れ、靭帯損傷、そして予防に必要な可動域とウォーミングアップ~
こんにちは。TOKYO腰痛肩こりケアセンターの仮屋です。
今回は、ぎっくり腰よりも深刻な「腰のケガ」について解説します。
日常の腰痛とは異なり、筋肉や靭帯、軟骨などの損傷によるケースは、数週間から数ヶ月の回復期間を要することがあります。
早期回復と再発予防のためにも、正しい知識と対処法を知っておきましょう。
一般的に「ぎっくり腰」は、急激な動きによって腰の筋膜を損傷して動くと痛い、急性腰痛です。
比較的軽度な損傷で、痛みは3日、1週間ほどで何事もなかったようになるケースが多く見られます。
しかしそれよりも重症となるのが、以下のような損傷を伴う腰のトラブルです。
肉離れは筋繊維の部分断裂や完全断裂を意味します。
腰部以外でもも、ハムストリングスやふくらはぎ、広背筋など筋肉のある場所であれば損傷することがあります。
一般的には3週間~5週間程度。状態によっては1ヶ月以上かかることもあります。
腰部の靭帯(例:後縦靭帯、黄靭帯)、腱(例:起立筋腱膜)、軟骨(椎間板や関節軟骨)を損傷すると、単なる腰痛とは比較にならない長期間の回復を要します。
通常3ヶ月以上かかる場合が多く、場合によっては6ヶ月以上経過観察が必要になることもあります。
下肢のしびれや痛み、感覚異常がある場合には、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎分離症などの疾患の可能性があります。
これらは神経症状を伴うため、整形外科的な評価と画像診断が必要です。
本記事ではこれらの病気についての詳細は割愛しますが、繰り返しぎっくり腰を起こしている方が、こうした慢性疾患に移行していくことも多いため、注意が必要です。
当センターに来られる方の中にも、最初は軽いぎっくり腰だったものが、対処を誤ったり、繰り返すことで肉離れや靭帯損傷に悪化しているケースを数多く見てきました。
答えはシンプルです。
根本的な動作エラーを改善していないため、腰への過剰な負荷が繰り返され、やがて組織が限界を超えて損傷してしまうのです。
筋肉や靭帯の損傷は「オーバーストレッチ」によって起こることが多く、**その背景にあるのが“関節可動域の低下”**です。
ヨガなどのストレッチの際にもやりすぎると(可動域を広げすぎると)肉離れになることがありますので注意が必要です。
これらが、肉離れや靭帯損傷を引き起こす土壌となります。
関節ニュートラル整体では、腰痛の背景にある関節可動域や弾力の消失を検査します。
腰痛の原因となるエラー動作がどこに起きているかを以下のようにチェック:
人間の関節は1つにつき8方向(圧縮・牽引・前後・左右側屈・左右回旋)の動きを持ち、全身で1600種の弾力があります。
関節ニュートラル整体は、これらを1つずつ検査・調整し、身体本来のしなやかな連動を回復させる施術です。
損傷を防ぐ上で、何より重要なのは「動ける身体をつくっておくこと」です。
肉離れや靭帯損傷は、身体が温まっていない状態で無理な負荷がかかることで起きるケースが非常に多いです。
筋肉だけでなく「関節」がスムーズに動く状態を作ることが、最も効果的な予防法です。
ぎっくり腰はたしかに辛いですが、正しく対処すれば数日で回復します。
しかしその根本原因を放置すると、肉離れ、靭帯損傷、椎間板障害へと“進化”してしまうリスクがあります。
繰り返す前に動作エラーを特定し、
関節の可動域を回復し、再発しない身体をつくることが重要です。
もし腰痛を何度も繰り返している方がいれば、ぜひ一度、関節ニュートラル整体の検査を受けてみてください。
「まだ軽いうちに」対処することで、将来の重症化を防ぐことができます。