股関節の動きが腰痛を左右する理由
2025年8月16日
〜前屈・後屈・内外転・内外旋と腰椎の関係〜
はじめに
腰痛の原因は多岐にわたりますが、その中でも見落とされがちなのが股関節の可動性低下です。
股関節は腰椎と連動して動くため、柔軟性や動きが制限されると、その負担が腰椎に集中し、結果として腰痛が起こりやすくなります。
股関節と腰椎の動きの対応関係
1. 前屈と屈曲
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股関節の屈曲がスムーズにできると、腰椎の屈曲(前屈動作)が自然に分散され、腰への負担が軽減されます。
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股関節の屈曲制限があると、腰椎だけで前屈を補おうとし、椎間板や靭帯に過剰なストレスがかかります。
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典型例:立位で床に手が届かない、座位で前屈が浅い。
2. 後屈と伸展
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股関節の伸展が十分であれば、腰を反る動作(伸展動作)でも腰椎だけに負担が集中しません。
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股関節伸展の制限は、腰椎の過伸展を招き、腰椎後方の関節や神経孔を圧迫しやすくなります。
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典型例:後ろに反ると腰が詰まる、太ももの前が張る。
3. 内外転と側屈
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股関節の外転・内転は、腰椎の側屈動作と連動します。
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股関節外転や内転が固くなると、体を横に倒すときに腰椎だけで動きを補い、腰椎の側方ストレスが増加します。
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典型例:片足立ちで骨盤が傾く、横方向のストレッチで腰が痛む。
4. 内外旋と回旋
- 股関節の内旋・外旋は、腰椎の回旋動作と密接に関係します。
- 股関節の回旋可動域が減ると、腰椎が過剰にねじれてしまい、椎間関節や椎間板に負担が集中します。
- 典型例:ゴルフや野球のスイングで腰が痛む。
なぜ股関節の可動性低下が腰痛を招くのか
人間の動作は、複数の関節が連鎖的に動くことで成り立っています。
股関節は骨盤と直結しているため、可動性が低下すると骨盤の動きも制限され、その結果、腰椎が単独で動く割合が増えます。
この“代償動作”が繰り返されることで、腰椎の一部に慢性的な負担が蓄積され、腰痛へとつながります。
股関節可動域の目安
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屈曲:120度
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伸展:15度
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内転:30度
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外転:45度
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内旋:45度
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外旋:45度
この基準を下回る場合、腰痛予防のためにも股関節の柔軟性回復が必要です。
改善のためのアプローチ
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関節ニュートラル整体による関節弾力の回復
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自分でできるストレッチ
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前屈ストレッチ(ハムストリングス)
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大腿前面ストレッチ(腸腰筋)
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股関節回旋ストレッチ(あぐら・四股など)
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動作改善トレーニング
まとめ
股関節の可動性は腰痛の予防・改善に欠かせない要素です。
前屈・後屈・内外転・内外旋、それぞれの動きが腰椎と密接に関係しているため、股関節の柔軟性を保つことが、腰を守る最大の鍵になります。
腰痛でお困りの方は、股関節の動きを見直すことから始めてみましょう。
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