2025年8月8日
〜寿命が延びた現代だからこそ必要な“関節メンテナンス”〜
こんにちは。TOKYO腰痛肩こりケアセンターの仮屋です。
今日は「関節は消耗品」というテーマでお話しします。
少しショッキングに聞こえるかもしれませんが、関節は生まれたときから一生使い続ける「精密な機械部品」のようなもので、使えば使うほど摩耗します。
近年、平均寿命は男女ともに80歳を超えました。しかし、関節の“耐用年数”はそれほど延びていません。寿命は長くなったのに、関節の寿命は昔のまま。これが現代人の関節トラブル増加の大きな理由です。
歯を思い出してください。
毎日歯磨きをして、虫歯や歯周病を予防しますよね。放置すれば削ったり、最悪の場合は抜歯になります。
関節も全く同じで、日々のメンテナンスが必要です。
ただし、歯と違うのは「取り替えられる部位が限られている」ということです。
人工股関節や人工膝関節の手術は確立され、機能回復も高い水準で可能ですが、肩や肘、脊椎などは現状ほぼ交換できません。交換できたとしても機能は本来の状態には戻らず、制限が残ります。
つまり、壊れてからでは遅いのです。
「関節のトラブルは年を取ってから」と思っている方が多いですが、それは誤解です。
むしろ、運動やスポーツを高いレベルで続けてきた人ほど、若くして関節が傷んでしまうことがあります。
例えば、プロ野球選手の肘や肩の靭帯損傷、サッカー選手の膝の靭帯断裂、マラソン選手の股関節や膝の軟骨摩耗。
これは「オーバーユース(使いすぎ)」による関節寿命の短縮です。
一般の方でも同じ現象は起こります。
たとえば、片側に体重をかけるクセ、同じ姿勢での長時間作業、特定の動きを繰り返す趣味などは、使っている部位だけ老化が加速します。
柔軟性が落ちると、動きの中で関節にかかる負担が一部に集中します。
たとえば股関節が硬ければ腰椎に過剰な動きが発生し、腰痛や椎間板ヘルニアのリスクが高まります。
足首が硬ければ膝や股関節がその代償動作を強いられ、関節の摩耗が進みます。
ポイントは“高いレベルで”柔軟性を保つこと。
「痛くないから大丈夫」ではなく、「理想的な可動域を持っているか」を基準にしましょう。
プロスポーツ選手でも陥るのが「一部だけ動く」「一部だけ固い」という状態です。
これはパフォーマンスの低下だけでなく、負担の偏りによる関節寿命の短縮にも直結します。
たとえば肩甲骨の動きが悪いと、肩関節そのものに過剰な動きが起こり、インピンジメントや腱板損傷に進みます。
股関節が動かないと膝や腰が過剰に動き、半月板損傷や椎間関節症の原因になります。
「特定の関節だけで動作を完結させない」ことが重要です。
運動は健康のために欠かせませんが、過剰な負荷は関節の寿命を縮めます。
特に筋力トレーニングやスポーツで高重量・高強度の動きを繰り返す場合は注意が必要です。
筋肉は鍛えれば短期間で強くなりますが、関節や靭帯、軟骨は回復に時間がかかります。
関節を守る、保護する意味では筋肉で補強してあげることは大変有効です。
負荷を調整して上手に強化していきたいものです。
多くの方は「関節に痛みが出てから」ケアを始めます。
しかしこれは歯で言えば「虫歯が神経まで到達してから歯医者に行く」のと同じです。
削って、詰めて、時には抜くしかない状態になってしまいます。
関節も、壊れてしまえば修復は難しい。だからこそ、若いうちから予防することが大切です。
予防の基本は以下の3つです。
これらは「やった分だけ効果が出る」わけではなく、**“やめなければ悪化する”**性質のものです。
当センターで行っている「関節ニュートラル整体」は、全身200カ所以上の関節を一つずつ検査し、固くなっているところ、動きすぎているところをバランス良く整える手技です。
この方法の目的は、関節の弾力、可動性と安定性を長期間維持することです。
痛みがある方には改善を、痛みがない方には予防を目的に施術します。
特にスポーツをしている方や、仕事で体を酷使している方は、定期的に関節の“遊び”を確保しておくことが寿命を延ばすカギとなります。
歯を毎日磨くように、関節も定期的にケアをする習慣を持つこと。
これが「最後まで自分の足で動き続ける」ための最大の秘訣です。