腰椎椎間板ヘルニアになってしまったら

2025年9月10日


腰痛で病院を受診し「腰椎椎間板ヘルニアです」と告げられた瞬間、誰もが強い不安や絶望感を抱くものです。レントゲンやMRI画像で椎間板が飛び出している様子を見せられると、「もう元の生活には戻れないのではないか」「手術しかないのではないか」と思い込んでしまう方も少なくありません。

しかし、最新の研究や臨床経験から見えてきた事実は、一般の方が思っているよりもずっと前向きなものです。本記事では、腰椎椎間板ヘルニアの実態、自然回復の可能性、そして再発防止のために必要な柔軟性トレーニングについて詳しく解説していきます。


椎間板ヘルニア=腰痛の原因ではない

まずお伝えしたいのは、「椎間板ヘルニア=腰痛の原因」では必ずしもないということです。

ある調査では、腰痛症状のない1000人にMRI検査を行ったところ、実に600人に椎間板ヘルニアが確認されました。驚くべきことに、腰痛がなくても椎間板ヘルニアは存在し得るのです。

つまり「画像診断でヘルニアがある」と言われても、それがそのまま現在の痛みの原因とは限りません。画像に映る構造的な異常と実際の症状は必ずしも一致しない。これを理解するだけでも、必要以上に恐れる必要がないことがわかります。


椎間板ヘルニアの症状と自然回復

腰椎椎間板ヘルニアの典型的な症状は以下の通りです。

これらは椎間板から飛び出した髄核が神経を圧迫することで起こります。

ただし、結論からいえば、多くの椎間板ヘルニアは 3〜6か月で自然に回復 します。

回復期間の半分となる最初の1〜3か月は強い痛みやしびれで動けない時期がありますが、時間の経過とともに症状は落ち着いていくことがほとんどです。


手術が必要なケースとは?

自然回復が期待できる椎間板ヘルニアですが、中には手術が必要になるケースもあります。

こうした場合は速やかに専門医の診察を受けることが重要です。しかし割合としてはごく一部で、大多数は保存療法とリハビリで十分に回復可能です。


なぜ椎間板ヘルニアになってしまうのか?

ここからが最も大切なポイントです。

「なぜ自分が椎間板ヘルニアになってしまったのか?」

これを理解しなければ、症状が回復しても再発を繰り返してしまいます。

主な原因は「下肢の柔軟性低下」

これらが揃うと、前屈や立ち上がり動作の際に腰椎に過剰な負担が集中し、結果として椎間板にダメージが蓄積していきます。

例えば、

これらに当てはまる方は、腰痛を発症していなくても将来的にヘルニアリスクが高いといえます。


回復と再発防止のために必要なこと

柔軟性トレーニングは「筋トレ」と同じ

一度ヘルニアになった人が再発を繰り返す理由の多くは、最低限の柔軟性を確保できていないからです。

筋力を維持・向上させるためにトレーニングが必要なように、柔軟性もまた「鍛えて伸ばす」努力が必要です。

腰痛肩こりケア体操の活用

当センターで推奨している「腰痛肩こりケア体操」は、関節ニュートラル整体の考え方を取り入れた柔軟性向上のための体操です。

これらを毎日の習慣として続けることで、椎間板にかかる負担を大幅に軽減できます。


「できない動作」をそのままにしない

ヘルニア回復後の生活で最も大切なのは、できない動作を放置しないことです。

これらは柔軟性不足のサインです。日常生活では誤魔化せても、いつか必ず腰椎に負担として跳ね返ってきます。

逆にいえば、柔軟性を獲得し維持できれば、再発リスクを大きく下げ、痛みのない生活を長く続けられます。


まとめ

椎間板ヘルニアは「絶望の病気」ではなく、むしろ生活習慣や柔軟性改善によって大きくコントロールできる症状です。

一度発症しても前向きに取り組めば必ず回復し、再発を防ぎながら健康な体を取り戻すことが可能です。

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