予防の徹底 ― ケガをしない体をつくる

2025年10月21日


ケガは“時間”で治るが、“時間”を奪う

ケガはたしかに時間が経てば治ります。
しかしそれは裏を返せば、ケガをすれば時間を失うということです。
トレーニングができない、練習が制限される、仕事にも支障が出る。
その期間、筋肉や関節の弾力は落ち、パフォーマンスの基礎である「バネ」も失われていきます。

人間の体は驚くほど回復力に優れていますが、回復には順序と時間が必要です。
炎症 → 修復 → 再構築。
この過程を待つしかないのが現実です。
だからこそ、「ケガをしてからどうにかする」ではなく、
ケガをしない体をつくることこそが本当の意味での「予防」なのです。


ケガを防ぐ最大の武器は“バランス”

スポーツ現場や整体の現場で多くの方を見てきて、
一つだけ共通して言えることがあります。
それは「バランスが悪い人ほどケガをしやすい」ということです。

ここでいう“バランス”とは、
片足立ちのような安定性のことではなく、
全身の柔軟性と弾力のバランスを意味します。

筋肉の柔らかさだけがあってもダメ。
関節の弾力(あそび)が失われていても、動作はスムーズになりません。
一方、柔軟性が足りなくても、どこかの関節に過剰な負担が集中してしまいます。
つまり、ケガを防ぐためには「筋肉・関節・神経」の三者のバランスを整えることが欠かせないのです。


バランスを知るためのシンプルな“自己チェック”

では、自分の体のバランスをどうやって確かめればいいのでしょうか。
特別な測定器は必要ありません。
ここで紹介する3つのチェックをしてみてください。

① 長座・胡坐・開脚で前屈

長座(脚を伸ばして座る)、胡坐(あぐら)、開脚。
この3つの姿勢で前屈をして、

が一つの基準です。
どれか一つしかできないよりも、「全部肘がつく」ほうが理想的です。
つまり、偏りのない柔軟性があるということです。

② 正座から後ろに倒れる

正座をして、そのまま後ろに体を倒してみましょう。
このとき、

これが無理なくできる人は、
太もも前面(大腿四頭筋)や股関節の伸展可動性が十分に保たれています。

③ トイレ座り(しゃがみ込み)

いわゆる「トイレ座り」ができるかどうか。
かかとを浮かさずにしゃがめるか、そしてその状態で背筋を立てられるか。
これは足首、膝、股関節の連動を見るうえで最も分かりやすいテストです。
これができないと、足関節や股関節の可動性低下が腰や背中の代償を招き、腰痛のリスクが上がります。


「柔軟性」と「弾力」は別物

柔軟性がある=ケガをしない、ではありません。
ここで大切なのは「弾力」という言葉です。

弾力とは、関節のわずかな“あそび”や“反発力”のこと。
これは見た目では分からず、触って、動かして初めてわかる領域です。
たとえば、膝を曲げ伸ばしするときにほんの1mmのズレを吸収するクッションのようなもの。
この弾力があるからこそ、筋肉の動きがスムーズになり、
地面からの衝撃や瞬間的な力を受け止めることができます。

一方で、関節の弾力が失われているとどうなるか。
動き始めの“引っかかり”や“ギクシャク感”、
あるいは「なんとなく動きが硬い」といった違和感が出てきます。
これが放置されると、やがて筋肉が緊張し、痛みへと発展します。

弾力は柔軟性の土台
ストレッチだけで防げないケガがある理由は、ここにあります。


「全部できる」が理想

前述した柔軟チェックのうち、
一つだけ得意・一つだけ苦手というケースは珍しくありません。

しかし、理想は「全部肘がつく」「全部できる」状態です。肘がつく人は頭がつくのを目指し、頭がつく人は胸がつくのを目指します。
なぜなら、全身の関節はつながっており、
どこか一か所が固いと、その代償を他の関節が負うからです。

たとえば、

このように、部分的な制限が積み重なることで
動作全体が崩れ、ケガをしやすい体になっていくのです。


柔軟性と弾力を取り戻すために

ここで私たちが提唱しているのが、
**「関節ニュートラル整体」「自分でできる腰痛肩こりケア体操」**の組み合わせです。

関節ニュートラル整体

関節一つひとつに存在する“あそび”を正確に回復させ、
関節がもともと持つ弾力を取り戻す施術法です。
骨と骨の間にほんのわずかに余裕をつくることで、
動作のたびに発生していた「引っかかり」をなくし、
筋肉の無駄な緊張を解除します。

自分でできる腰痛肩こりケア体操

一方、体操では筋肉の柔軟性を回復します。
コントラクトリラックスやホールドリラックスといった
PNF(固有受容性神経筋促通法)を応用し、
伸ばしたい筋肉を一度「収縮させてから緩める」ことで、
より深い柔軟性を引き出します。

柔軟性と弾力、両方がそろって初めて、
ケガを防ぎ、バランスよく動ける体になります。


ハードなトレーニングを支える“最低限の柔軟性”

アスリートやダンサー、格闘家の方であれば、
日常的にハードなトレーニングを行っているはずです。
その強度を支えるのが、最低限の柔軟性と関節の弾力です。

これらが全部そろっていれば、
少々の負荷がかかっても関節がクッションのように吸収してくれます。
逆にどれかができないと、動作の中で「無理」が生じ、
小さなケガを繰り返してしまいます。

そして、小さなケガの積み重ねがやがて慢性的な痛みへとつながるのです。


ケガを防ぐ=時間を守る

ケガを防ぐということは、
「トレーニングを続けられる時間」「仕事ができる時間」を守るということです。
私たちは往々にして“治すこと”に目を向けがちですが、
実は“治さなくていい体”をつくる方が、
何倍も価値のあることなのです。

弾力と柔軟性のある体は、年齢を重ねても動ける体。
重い荷物を持つ、長時間座る、スポーツを楽しむ。
どんな場面でも故障を防ぎ、疲れにくい体を維持します。


まとめ ― “予防の徹底”は日々の積み重ね


TOKYO腰痛肩こりケアセンターでは
関節ニュートラル整体を通じて、
「ケガをしない体づくり」「バランスの回復」「弾力の再生」をサポートしています。
体の使い方を整えることで、自然治癒力を最大限に引き出し、
あなたの時間を守る“予防”を徹底的にお手伝いします。

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