
2025年12月2日
——“からだが柔らかい=正しい”ではない理由——**
TOKYO腰痛肩こりケアセンター 仮屋
柔軟性について語ると、多くの方が「身体は柔らかいほうが良い」「硬いのは悪いことだ」と考えがちです。しかし、実際の臨床で数多くの肩こりや腰痛、首痛、膝痛の方を施術していると、柔軟性の“量”だけでは問題の本質にたどり着けないという事実が見えてきます。
重要なのは “柔らかいか硬いか” ではなく、
“柔らかさのバランスと、正しく動けるかどうか” です。
本記事では、柔軟性を高めることの本当の意味、そして関節ニュートラル整体がどのように身体の問題を見極め、改善へ導くのかを詳しく解説します。
まず誤解してほしくないのは、「からだが柔らかくなければいけない」という考え方です。
全身すべての可動域が多少狭くても、バランスが取れていて動きにエラーがなければ痛みは起こりません。
実際、プロアスリートでも柔軟性はそこまでないのに、極めて合理的に身体を使えるためケガなく動ける人が多くいます。
逆に、開脚180度できるほど柔らかいのに腰痛が治らない人もいます。
この違いを生むのは 「柔軟性の量」ではなく「柔軟性の偏り」 です。
からだのどこかが柔らかいのに、別の場所は極端に固い。
こうした アンバランスな身体 は、動作の中で負担が偏りやすく、痛みの原因になります。
関節の痛みで多い
これらは、実は柔軟性の偏りによる“代償動作”が大きな原因になっているケースが非常に多いのです。
肩こりの方の多くに見られるのが 肩甲骨の可動域低下 です。
肩甲骨が固いと、本来肩甲骨が担うはずの動きまで 首(特に下部頸椎)が代わりに動く ため、結果として首の筋肉に負担が集中します。
これが慢性的な肩こりをつくる王道パターンです。
首の痛みを訴える方の多くは、上部頸椎(C1〜C3)が固い という特徴があります。
すると、そこより下の 下部頸椎(C5〜C7)が過剰に動く ため、ゆるんだ関節に負担がかかりやすくなります。
首が痛い人ほど、「凝っている部分が固い」と思いがちですが、実は逆で 動きすぎてゆるくなっている 場合が非常に多いのです。
腰痛の代表的なパターンは「股関節の固さ」による代償です。
股関節が屈曲・伸展・回旋いずれかで制限されると、
本来股関節がするべき動きを 腰椎がやらされてしまう ため、負担が蓄積します。
腰を揉んでも改善しにくい人は、このパターンが極めて多いです。
足首(特に背屈)が固くなると、しゃがむ・歩く・階段などの動作で膝が必要以上に曲がり、膝関節のストレスが増えます。
膝に痛みが出ていても、原因は 足首の柔軟性低下 にあることがよくあります。
肩甲骨の動きが悪いと、腕を挙げるときなどに
肩甲上腕関節(肩関節)が過剰に動いてしまい、炎症・痛みにつながる ことがあります。
四十肩・五十肩の方に非常に多いパターンです。
テニス肘のように「肘が痛い」と思っても、実は原因が「手首の固さ」にあるケースはよく見られます。
身体はつながっています。
特に「下肢の動きが悪い人」は、その影響が上半身に及びやすい特徴があります。
つまり 下肢帯の柔軟性低下が、首や肩、肘の痛みにつながる のは珍しいことではありません。
肩こりの原因が足首にある——
これも現場ではよくある話です。
柔軟性は、確かに“増えたほうがいい”のですが、
それ以上に重要なのは
柔軟性が十分あっても、動作が悪ければ痛みは出ます。
逆に、柔軟性がそこまで高くなくても、正しく動ければ痛みは出ません。
痛みの原因を探るために必要なのは、以下のポイントです。
そして多くの場合、
柔軟性の低下 × 動作のエラー
の両方が重なっています。
関節ニュートラル整体は、単に固い部分を伸ばす“柔軟体操”ではありません。
どこが固いのか、
どこがゆるいのか、
どこが動きすぎているのか、
全てを一度で評価します。
関節の使い方には「クセ」があります。
それが痛みをつくる主因になっていることも多く、
このクセを正しく見抜くことが重要です。
関節ニュートラル整体の特徴は
という、機能を整えることに特化したアプローチ にあります。
柔軟性と動作が回復すると、身体は自然と負担が減り、痛みは再発しにくくなります。
柔軟性向上の本当の意味は、
ただ身体を柔らかくすることではありません。
この4つが揃ってはじめて、
肩こり・首痛・腰痛・膝痛などの慢性痛から脱することができます。
そしてそれを正確に判別し、最短で改善へ導けるのが
「関節ニュートラル整体」 です。
あなたの身体の痛みは本当に「硬いから」なのか?
それとも「動かし方が悪いから」なのか?
その答えは、身体を検査してみないと分かりません。
柔軟性を“目的”にするのではなく、
痛みの出ないからだ、再発しないからだを“結果として”手に入れる。
そのための最短ルートをご提案しています。