
2025年12月21日
腕の痛みや手のしびれ、肩甲骨の間に出る痛み。
これらの症状があると、多くの方は「肩こり」「腕の使いすぎ」「筋肉が固まっているから」と考えます。
しかし、実際に体を詳しく検査していくと、腕の痛みや手のしびれの約8割は頸椎(首の骨)に原因があるケースが非常に多くみられます。
肩や腕をマッサージすると一時的に楽になる。
ストレッチをするとその場では軽くなる。
それでも数日〜数週間すると、また同じ症状が戻ってくる。
こうした方ほど、本当の原因である頸椎にアプローチできていないことがほとんどです。
腕の痛みや手のしびれで、もっとも代表的な原因の一つが
第5頸椎と第6頸椎の間に起きる頸椎椎間板ヘルニアです。
この部位にトラブルが起きると、
といった症状が現れやすくなります。
症状が強い場合には、
「力が入りにくい」「物を持つと不安定」
といった筋力低下を感じることもあります。この場合には手術が必要になることも考えられますので専門医を受診することをおすすめします。
ただし、ここで安心していただきたいのは、
症状が強い場合でも多くは3か月、長くても6か月ほどで自然に回復するケースがほとんど
という点です。
問題は、回復までの過程で
同じ負担をかけ続けてしまうことにあります。
椎間板がつぶれてしまう要因は、大きく2つに分けられます。
一つは、
一度に強い力が加わるケース。
転倒、事故、スポーツでの衝撃などがこれにあたります。
もう一つは、
少しずつ、時間をかけて壊れていくケースです。
実際の臨床では、後者のケースが圧倒的に多く、
こうした日常の積み重ねによって、頸椎に慢性的な負担がかかり続けます。
C5〜C6に症状が出ると、
「そこが悪い」「そこを治さなければいけない」
と思われがちです。
しかし、本当の問題は下部頸椎そのものではないことがほとんどです。
なぜなら、
上部頸椎の弾力やしなやかさが失われることで、下部頸椎に負担が集中してしまう
からです。
本来、頸椎は7つの骨すべてが分担して動きます。
ところが、
この状態が続くことで、C5〜C6にトラブルが起きやすくなります。
つまり、
痛みが出ている場所は結果であり、原因は別の場所にある
ということです。
上部頸椎は構造的にとても繊細で、
姿勢や生活習慣の影響を強く受けます。
スマホを見る姿勢、うつむいた姿勢が続くと、
上部頸椎は動かなくなりやすく、弾力を失いやすくなります。
その結果、
首全体の動きが悪くなり、
下部頸椎がその負担を引き受ける形になります。
頸椎の問題は、首だけを見ていても解決しません。
実際には、
これらの部位の弾力や可動性が失われているケースが非常に多くみられます。
胸椎や肩甲骨が動かなくなると、
本来そこで吸収されるはずの動きや負荷を、頸椎が代償することになります。
結果として、
首への負担がさらに増え、症状が慢性化しやすくなります。
「ストレッチをすれば良くなるのでは?」
そう考える方も多いと思います。
もちろん、セルフケアが無意味というわけではありません。
しかし、弾力が消失した関節そのものを回復させることは、セルフケアでは非常に難しいのが現実です。
理由は単純で、
動かない関節があると、体は無意識にほかの関節で動きを代償してしまうからです。
その結果、
になってしまい、本当に必要な関節は置き去りにされます。
関節ニュートラル整体では、
一つ一つの関節を個別に、正確に検査し、操作することを重視します。
たとえば第3頸椎一つでも、
さらに、
どの動きの中で問題が起きているのかを細かく評価します。
これを的確に回復させることで、
ことが可能になります。
腕の痛みや手のしびれがあると、
どうしても「その痛み」だけに意識が向きがちです。
しかし、本当に大切なのは、
です。
症状は結果であり、原因は体の別の場所にあります。
そこに目を向けることが、回復への最短ルートになります。
「どこに行っても改善しない」
「原因がはっきりしない」
そんな症状でお悩みの方は、
関節の弾力と可動域という視点で体を見直してみてください。
TOKYO腰痛肩こりケアセンター
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